症状からのご案内
の症状では散瞳検査が必要になります。半日程度、まぶしい・近くが見づらい状態になるため、車やバイクなどを運転されてのご来院は避けて下さい。
目が充血した・目やにが出る
結膜炎・結膜下出血・異物飛入・コンタクトレンズ障害・角膜炎などでおこり、まれに強膜炎・ぶどう膜炎・海綿静脈洞ろうでおこります。ウイルス性結膜炎では、感染予防のため一定期間の学校欠席・休職が必要な場合があります。
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ウイルス性結膜炎
目がかゆい
アレルギー性結膜炎・花粉症によることが最も多いです。ドライアイ・眼瞼炎でもおこります。
目がゴロゴロする
異物飛入・結膜炎・角膜炎などでおこります。木片・鉄片異物が目に入った場合には、除去が必要です。
目が乾く
ドライアイでおこります。まれに、シェーグレン症候群などのリウマチ疾患に伴っておこる場合があります。
涙が出る
鼻涙管閉塞症でおこる場合と、ドライアイによる知覚刺激でおこる場合があります。診察時の検査で区別します。
目の表面が痛い
ドライアイ・角膜炎・異物飛入でおこります。
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角膜鉄片異物
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急性緑内障発作をおこした眼
目の奥が痛い
片頭痛・三叉神経痛などの原因によるものが頻度は多いです。一方で、充血・視力低下を伴う場合には、ぶどう膜炎・強膜炎・眼窩蜂窩織炎・急性緑内障発作など急を要する疾患の場合があり注意が必要です。
目を打撲した
程度が軽い場合には後遺症を残さずに治癒しますが、一定以上の強度の打撲では、早期には外傷性虹彩炎・前房出血・水晶体脱臼・網膜出血・硝子体出血・網膜裂孔・眼窩底骨折などがあり、その後、外傷性白内障・外傷性緑内障・外傷性黄斑円孔・網膜剥離・網膜壊死などを起こす場合があります。さらに強度の打撲では、眼球破裂・視神経管骨折・頭部外傷を伴う場合があります。眼障害が強い場合には、入院・手術が必要となることがあります。
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眼窩底骨折
まぶたが腫れた
多くの場合、麦粒腫・霰粒腫(ものもらい)でおこります。角膜炎や帯状疱疹でおこる場合もあります。乳幼児では、麦粒腫・霰粒腫が重症化することがあり注意が必要です。痛みを伴わない場合には、クインケ浮腫・循環障害(心不全・腎不全)でおこる場合があります。
まぶたが下がってきた
若年者では、ハードコンタクトレンズの長期使用によるものが多く、まれに重症筋無力症などでおこります。高齢者では、加齢性眼瞼下垂によるものが多く、まれに動眼神経麻痺(脳神経麻痺)・脳動脈瘤でおこります。急に片眼でおこる眼瞼下垂は、動眼神経麻痺によることが多く注意が必要です。
まぶたの周りがピクピクする
眼瞼ミオクローヌス(末梢神経の異常興奮)でおこり、経過観察でよい場合がほとんどです。ストレス・眼精疲労・寒冷刺激などが誘因となります。重度の場合には、ボトックス治療の対象となる場合があります。長期に続く場合には、神経内科などに精密検査を依頼する場合があります。
ものがかすんで見える
若年者~中高年ではドライアイ・調節力の低下(老眼)によるもの、高齢者では白内障によるものが多いです。軽い近視があり、裸眼ですごしてきた方は、30代で遠方視力の低下を自覚する場合がしばしばあります(調節力は20代から低下が始まります)。眼底疾患の一症状として目のかすみが自覚される場合もあり、眼底検査で鑑別します。
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正常水晶体
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白内障で濁った水晶体
ものがゆがんで見える
若年者~中高年では中心性漿液性網脈絡膜炎・新生血管黄斑症・近視性黄斑症・ぶどう膜炎による黄斑浮腫などでおこります。高齢者では、黄斑前膜・黄斑円孔初期・加齢性黄斑変性症・糖尿病網膜症による黄斑浮腫などでおこります。治療を要する網膜疾患でおこる場合が多く、精密検査が必要です。
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糖尿病網膜症による黄斑浮腫
眼底写真四角の範囲の網膜を光断層干渉計(OCT)で計測・解析
ものが二重に見える
片目で見て二重に見える場合には白内障によるものが多く、両目で見たときだけ二重に見える場合には斜視によるものが多いです。急に発症した斜視では頭蓋内疾患による場合があり、頭部MRIなどの検査が必要となることがあります。
視野に黒い点・影が見える(飛蚊症)
多くは、加齢によっておこる生理的飛蚊症(生理現象)です。まれに、網膜裂孔・網膜剥離・ぶどう膜炎による硝子体混濁などでおこります。網膜裂孔ではレーザー治療が必要であり、網膜剥離では手術が必要となります。
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網膜剥離の眼底写真
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網膜剥離の病態
視野で光がチカチカする(光視症)
多くは、知覚過敏による生理現象です。しばしば、片頭痛に伴っておこる場合もあります。網膜裂孔・網膜剥離の一症状としておこる場合もあり注意が必要です。
視野の一部分が暗く見える(視野欠損)
緑内障・黄斑円孔・加齢性黄斑変性症・網膜動脈閉塞症・脳梗塞、まれに脳腫瘍などでおこります。治療を要する疾患である場合が多く、精密検査を要します。
急に視野が暗くなる
一過性脳虚血発作・脳梗塞・不整脈・硝子体出血・網膜動脈閉塞症・ヒステリーなどでおこります。治療を要する疾患である場合が多く、精密検査を要します。
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網膜動脈閉塞症(白色部分)
コンタクトレンズを使用している
コンタクトレンズは高度管理医療機器に指定されており、適切な使用法を守らないときには、まれに角膜感染症などの重篤な眼障害をおこす場合があります。コンタクトレンズの使用では、3~6か月に一度の定期検査が必要です。
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コンタクトレンズによる角膜感染症
健診で視神経乳頭陥凹拡大と言われた
緑内障が疑われます。緑内障は中途失明原因の第1位であり、40歳以上の日本人で5%に存在する疾患です。視野検査などの精密検査が必要です。
糖尿病・高血圧で通院中
糖尿病・高血圧が原因で網膜症を発症する場合があります。とくに、糖尿病網膜症は中途失明原因の第2位であり、進行期まで自覚症状に乏しいことから、定期的な眼底検査が必要な疾患です。
各疾患の詳細は、目の病気についてをご覧ください。